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わたしたちについて

ABOUT
北海道・石狩平野の中ほどに位置する長沼町で
30年以上続く、平飼い養鶏場です。
道内有数の農業地帯にある長閑な環境で、
鶏たちは広々とした鶏舎を自由に走り回り、
薬剤を使用しないこだわり抜いた自家配合の飼料で育ちます。
健やかに育った鶏が産む卵の黄身の色は、自然なレモンイエロー。
卵ラン農場ムラタでは経験と工夫を重ね、
味わい深い健康な鶏卵を提供しています。



沿革
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青年海外協力隊員としてバングラディシュに渡り、3年間農業支援に従事
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タキイ種苗(京都府)勤務
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ニュージーランドとクック諸島に赴任し、2年間農産物輸入業に従事
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北海道余市町で、有機農業を始める。
このころ、平飼い養鶏に出会う。 - 198x
xxxxで有機栽培の研修に参加
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故郷の北海道長沼町で、平飼い養鶏を始める(飼育数1000羽)
- 1995
MOA畜産基準特別栽培に認定
- 2004
長沼町がグリーン・ツーリズム構造改革特区に認定
- 2008
北海道洞爺湖サミットで各国首脳に提供される卵として採用


農場紹介

卵ラン農場ムラタ

わたしたちの卵
心がよろこぶ美味しい卵は、
健康に育った鶏から
鶏卵消費量世界トップクラスの日本では、その膨大な需要を賄うため、鶏を一羽ずつカゴに入れて飼育する効率重視の「ケージ飼い」が主流です。そうしたなか、卵ラン農場ムラタでは、鶏を解き放って自由に運動させる「平飼い」を行なっています。私たちは、健康な卵を安心して食べられるように、鶏本来の習性を発揮できる飼育環境と、薬剤を使用しない安全な餌で、病気に負けない健康な鶏を育てています。


01
飼育環境のこと
鶏の本能が「乾燥した床」を保つ
日本では「平飼い」の法的基準が明確ではないため、高密度での「平飼い」も存在するのが現状です。しかし私たちは健康な鶏を育てるため、一坪あたり10〜12羽に抑えて、数羽のおんどりと複数のめんどりからなる群れを鶏舎に開放しています。そして、床材を適度に乾燥した状態に保つよう注意しています。病気のもとになる病原菌や寄生虫は湿気を好むので、床材を乾かすことでその増殖を防ぐことができるからです。
東南アジアに生息する鶏の原種「セキショクヤケイ」は、地面の落ち葉や土を足で蹴ったり突いたりして、ミミズや草の種を探して食べますが、鶏もこの行動を本能的に行います。そこで私たちは、鶏舎の土床に藁を敷き、朝一に麦をばら撒くことで、鶏たちが麦を探してあちこちで土や藁をひっくり返します。すると、土床に空気が混ざってふかふかになり、湿気がたまらず適度な乾燥状態を保つことができます。


「乾燥した床」が「安全な卵」につながる
乾燥した床には、もう一つ大きなメリットがあります。床が乾燥していると鶏の足や羽毛が汚れないため巣箱も汚れず、そこで産み落とされた卵もきれいなままで、出荷の際に卵を洗浄する必要がありません。これは実はとても大事なことで、産み落とされた直後の卵の殻は湿っていますが、乾くと薄い保護膜になり、食中毒の原因になるサルモネラ菌など雑菌が卵の内部に侵入するのを防ぎ、鮮度や風味の劣化も防いでいるのです。この卵本来の防御システムを壊さないようにすることが大事です。
02
エサのこと
市販の配合飼料や薬剤を使用しない、
こだわりの自家配合飼料
卵の風味は、めんどりが食べるエサと直結しています。養鶏用人工飼料の多くは輸入トウモロコシが主体ですが、輸入トウモロコシには栽培時だけでなく、収穫後の保管時や貨物船での輸送時にも保存や駆虫のために薬剤が使用されています。人間の体は毎日食べるもので作られていますが、食品添加物は気をつけていても、知らないうちに口に入ってきてしまいます。私たちは食べ物の作り手として、薬剤を使用しない自家配合の飼料で、体格が良く健康で安全な鶏を育てたいと考えています。鶏や産卵の様子を目で見ながら、試行錯誤を繰り返してたどり着いたのが現在の自家配合飼料です。地元産の米・小麦・米糠を主体に、良質な植物性タンパク質を含む「きなこ」や、羽幌産の新鮮で動物性タンパク質が豊富な「魚粉」など、どれも健康な鶏と味わい深い卵のために選りすぐった新鮮で安全な原材料です。卵ラン農場の鶏は体格が立派で、足がとても丈夫です。その鶏が産んだ卵の黄身の色はレモンイエロー。健康なエサの色です。


夏バテしない鶏に育てる
鶏の体温は通常40℃程度と高温ですが、汗をかけないので、夏は苦手な季節です。食欲が落ちると、産卵数も卵の数も減少してしまいます。食欲の落ちる夏の栄養不足に備えて、冬は雪の下から掘り出した笹を、春から晩秋は、アミノ酸やビタミンがたっぷり含まれた野草(クローバーやハコベ)を毎日与えています。クローバーとハコベは農場のあちこちにたくさん生えている優秀な「緑餌」です。


03
ひなのこと
生まれたてのひよこから育てる
野鳥の産卵回数がふつう年に1〜2回なのに対して、鶏はほぼ毎日卵を産みます。この重労働を支えるために、食べ物以上に大事なのは、たとえ何を口に入れても病気にならない健康な体づくりです。現在の日本の養鶏では、卵を産み始める直前の成長した雛(大雛)から飼育するのが一般的ですが、卵ラン農場では、隣町の孵卵場で生まれたその日のひよこを飼い始め、夏の暑さにも冬の寒さにも負けず、病気にかかりにくい健康な鶏を、一切薬を使わずに育て上げます。
ひよこのお世話|発酵床での保育
生まれたばかりのひよこは体温調節ができないため、保温する必要があります。一般的には電気やガスヒーターなどが使われますが、卵ラン農場では30年来、大量のオガクズとヌカと水分を混ぜた際に出る発酵熱を利用して床暖房(発酵床)で温めています。発酵床をつくるには、床を混ぜるなど重労働を伴う上、微生物の適正な発酵バランスが崩れると不衛生な泥になってしまうため高度な管理技術が必要で、発酵床をつくる養鶏場は今ではとても少なくなっています。それでも、じんわりとひよこのお腹を温めることや、ひよこが自由に地面を突いたり蹴ったりすることができるといった優れた点があるし、何より自然熱なので一番安心で安全ということで発酵床での保育を続けています。
ひよこのお世話|おやすみトレーニング
ひよこは体温を維持するためや天敵から身を守るために、ぎゅっと身を寄せ合う習性をもっています。特に、あたりが暗くなるころ、どうしようどうしようとひよこたちは大騒ぎして、押し合いへし合いの状態になることがあり、一番下にいるひよこが死んでしまう危険があります。卵ラン農場ではそれを防ぐために、ひよこの訓練を行っています。生まれたばかりのひよこは1週間ほどは、大きな木箱の中で飼育しますが、ぷくぷくしてくる頃に、ジャンプしてピュンピュン外に出てきます。出てくる数が多くなったら、木箱の壁を外します。箱は床から一段高くなるように設置していますが、ひよこが圧死しないように底にスノコを敷き、不安を和らげるために電球をつけ、ひよこの足のサイズに合った太さの止まり木をつけています。毎晩、陽が落ちてあたりが暗くなったころ見守りに行き、地面でぎゅうぎゅうに集まっていたらそっと誘導して、スノコや止まり木を足でつかんでひとりで眠れるようにトレーニングをしています。
ひよこのお世話|お腹づくり
鳥には歯がありません。食べたものは胃の手前にある「砂嚢」という筋肉質の硬い袋ですりつぶしてから消化しています。卵ラン農場では、生まれたばかりのひよこに、繊維質が多く消化に時間のかかる玄米を食べさせます。こうすることで胃腸が強くなり、病気にかかりにくく、栄養の吸収が良い健康な体に育ちます。その後は緑餌も与えながら、育てていきます。餌箱の大きさは餌の食べっぷりに影響するので、成長に合わせて3段階ほど変えています。晩秋には鶏冠が真っ赤に色づき、艶やかな美しい羽毛の雌鶏に成長します。
04
わたしたちの想い
養鶏を始めた30年ほど前は、有機栽培もしていました。畑で採れた安全な野菜を鶏に与え、鶏糞を有機肥料として畑に戻すという循環を思い描いたこともあります。しかし、養鶏と有機野菜の栽培の両立は難しいと分かり、養鶏一本でやっていくと決意しました。自然卵養鶏会の平飼い先駆者に教えてもらいながら、鶏の飼料についての情報を集め、さまざまな原料を試し、鶏の健康に良いものを選択していった結果、地元のものが多くなりました。その中には、人間用には規格外で出荷できず捨てるしかない米や麦なども含まれます。気がつけば、地域循環の一端を担うようになりました。
経済動物である鶏を育てている以上、向き合わなければならないことも多くあります。仕入れてきたひよこの中には嘴の噛み合わせが悪い個体もいますし、成鶏にも群れに馴染めずいじめられて弱ってしまう個体がいます。普通であれば処理される命ですが、卵ラン農場では、そうした落ちこぼれた鶏たちを拾い上げ、小さなファミリーとして世話しています。
雌鶏が踏ん張って踏ん張って産み落とした卵は温かく、毎日命を感じています。餌のことも世話のことも、命に対する気持ちと経済的な合理性とに折り合いできる点を探しながら、健康で美味しい卵をお届けできるよう、365日気を抜かずに鶏たちを育てています。


05
鶏と卵のひみつ
鶏は陽が暮れ始めると、身を守るために高い場所に飛び乗って寝床を確保します。卵ラン農場の鶏舎では、止まり木を用意しています。足の小さいひよこのうちから、頑丈な足をもつ成鶏まで、止まり木の太さを変えて数種類の止まり木を用意しています。
人間はお湯で体を洗いますが、鶏は羽の間や皮膚にダニやシラミなどの寄生虫がつかないように、ひよこの頃から全身で砂浴びをして皮膚を清潔に保っています。砂浴びができないと、かゆみによるストレスで羽をむしったりするので、砂浴びができる床は大切です。卵ラン農場の床でもお気に入りの砂浴びスポットがあって、心の健康にも役立っています。
鳥類は人間と違って「辛味」を感じることがないと考えられています。卵ラン農場では、薬を与えなくても病気に負けない健康な体をつくるために、内臓の寄生虫を追い出す駆虫効果や、カプサイシンで食欲がます効果のある唐辛子を飼料に加えています。
鳥の卵の殻は炭酸カルシウムでできています。卵の殻をつくるために、鳥類のメスは産卵期になると、カルシウム専用の貯蔵庫「骨髄骨」を作り出します。これは一部の恐竜と、すべての鳥類のメスに共通する仕組み。しかし、カルシウムが足りなくなると、自分の体を維持するのに必要なカルシウムも使ってしまうので、卵ラン農場では、毎日与える配合飼料に良質なカルシウムをしっかりと混ぜています。
一般的な卵はほとんどが無精卵ですが、卵ラン農場の卵は有精卵です。有精卵と無精卵に栄養価や味のちがいはほとんどありません。おんどりは卵を産まないし餌代もかかりますが、群れをつくってめんどりを守る鶏本来の習性を卵ラン農場では大事にしています。
新鮮な卵の卵白は、卵黄の周りのこんもり盛り上がった「濃厚卵白」と、その周りに広がるサラッとした「水溶性卵白」の二層に分かれています。時間が経過すると、濃厚卵白も水っぽくなっていきます。卵ラン農場の産みたての卵は卵白が二層にはっきり分かれ、「濃厚卵白」は緑がかったうすい黄色をしています。
鶏は生き物なので、季節によって体調が変化するのは人間と同じです。暑い夏は食欲が落ちて水をよく飲みますが、冬は寒さに耐えるため食欲が上がり、水はあまり飲みません。冬から春先は、濃厚でコクのある卵になる傾向にあり、夏の卵は瑞々しくてあっさりした味わいです。
鶏の卵には白玉と赤玉がありますが、白玉は羽毛が白い品種のめんどりが産んだ卵で、赤玉は羽毛が茶色い(赤褐色)品種のめんどりが産んだ卵です。味や栄養価の指標にはなりません。
黄身の色は、鶏に与えているエサの色によって変わります。一般的な卵に多いオレンジ色は、輸入トウモロコシが飼料の主体でパプリカなどの着色料を添加した人工飼料が与えられて濃い黄身の色になります。小麦と生米ヌカが主体の自家配合飼料を与えている卵ラン農場では、黄身の色はレモンイエロー。色味の調整のためだけに、鶏の健康に不要なものは食べさせません。
卵の味やコク・栄養価を決めるのは、殻の色でも黄身の色でもありません。めんどりが食べるエサの中身が直結しています。栄養価の高い特別な飼料(きなこや海藻など)を食べて育った鶏の卵は、白玉であっても赤玉であっても、黄身の色が薄くても濃くても、濃厚で栄養豊富な卵になります。
無洗卵は、卵の殻がもっている「天然の保護膜」が、食中毒の原因になる雑菌の侵入を防いでいるので、温水や次亜塩素酸などで洗浄・殺菌された一般の洗卵よりも賞味期限が長くなります。とはいえ、卵かけご飯など、生で食べる場合や夏場は10度以下で冷蔵するか、常温でも1週間以内に食べることが推奨されています。
卵ラン農場では、出荷の際に一つずつ卵の状態を確認していますが、籾殻や藁などがついていた場合、布でそっと拭き取っています。無洗卵も洗卵も、汚れが殻の表面に残っていることがありますが、水で洗わないでください。洗うと、殻の表面にある「気孔」という細かい穴から、水と一緒に雑菌が卵の中に入ってしまう可能性があるからです。気になる場合は、固く絞った布などで、拭き取ります。

